2021年の今日、2011年3月11日の東日本大震災から10年が経過しました。
当時の震災は大地震、津波、そして原発事故が起こり、人類史上類を見ない危機に見舞われていました。
世界中から固唾を飲んで状況を見守られて時には支援を受けましたね。
当時、医療者の端くれだった私も福島在住で、原発の放射能危険区域には該当しないものの、そのエリアから避難してきた人たちを勤務先の病院でたくさん見てきました。
あの時の状況は今でも忘れられませんね。
その緊迫した当時の原発事故を再現した映画「Fukushima50」という映画が2020年に公開されました。
この映画に登場する佐藤浩市さん扮する主人公の「伊崎利夫」さんですが、実は実在していません。
しかしモデルとなった人はいて、当時の当直長がその人のようです。
あの凄惨な現場を経験したその当直長はどうしているのでしょうか?
そこで、今回は
- 伊崎利夫は架空で実在していない!モデルの当直長の現在は?
- 映画「Fukushima50」を見たネット上の感想は?
というテーマに沿ってお届けしていきたいと思います。
それでは、早速本題に入りましょう。
伊崎利夫は架空で実在しない!モデルの当直長の現在は?

伊崎利夫は架空で実在しない!
「Fukushima50」は門田隆将さんが90人以上を取材し書き上げた、ノンフィクション書籍『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発』を原案にした映画です。
この本の証言は全て実名で綴られ、当時の第一原発の吉田昌郎所長だけじゃなく他の東電社員の方々、班目原子力安全委員長や菅元首相の証言もありました。
東北地方太平洋沖地震が原因でおきた、福島第一原子力発電所の事故が起こった様子がありのまま書かれた内容になります。
映画で主人公役として出ていた「伊崎利夫」さんのモデルは、その当時当直長を勤めていた伊沢郁夫さんという方でした。
格納容器内の圧力が高まり続け、刻一刻とメルトダウンが進む福島第一原子力発電所。
その極限状況下で、相当量の被爆を覚悟しないといけないベント作業の決死隊の指揮をとられていました。
若手には行かせられないと、自分と一緒に行くメンバーを苦渋の決断で選んで、対応に当たっておられました。
そんな伊沢郁夫さんは地元・双葉町の出身。
事故後、周辺住人たちに避難生活を強いていることに責任を感じていた彼に、「故郷を守るために頑張ってくれた」と顔を知った人たちがねぎらっていたそうです。
自身に命の危険が何度となくあったであろう、壮絶な環境で闘ってくれていた現場の方々には本当に頭が下がる思いでいっぱいになります…。
モデルの当直長の現在は?
伊沢郁夫さんの現在の様子が知りたかったですが、残念ながら情報は特にありませんでした。
しかし、2020年11月6日に発売された映画「Fukushima50」Blu-ray豪華版の方には、「リアル50」(登場人物のモデルとなった実在の関係者たち)として伊沢郁夫さんも出演しているようですね。
そちらの方は拝見できていませんが、今現在も元気に平穏に暮らせていることを願いたいです。
映画「Fukushima50」を見たネット上の感想は?
映画「Fukushima50」を見たネット上の感想を集めてみました。
原発事故に大きく影響を受けた人からすると見たくない人も多いかもしれません。
ただ、当時のチェルノブイリ原発事故以上の被害があった現場をどのような人たちがどんな思いで闘って対応していたのか、日本人なら特に知っておくべき映画ではないかと思いますね。
まとめ
今回は、伊崎利夫は架空で実在しない!モデルの当直長の現在は?というテーマでご紹介していきました。
日が経つにつれ、人々の中からあの時の震災を経験した人の記憶から少しずつ風化しているのではないでしょうか?
私も当時の惨状が忘れつつありますが、命がけで闘ってくれた人たちのおかげで今があることを知っておく必要がありますね。
映画「Fukushima50」もオススメですが、原案小説の「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」も事実に基づいた人間ドラマを知れるのでぜひ読んでいただきたい本です。